2008年3月31日月曜日

2007年度ドイツにおけるインターンシップ・プログラム報告書

第4回「ドイツにおけるインターンシップ・プログラム」実施報告

ドイツ語学科長 渡部重美

 昨年(2007年)夏に実施された、ドイツ語学科主催・第4回「ドイツにおけるインターンシップ・プログラム」について簡単にご報告いたします。

 今回も、参加者はまず、ドルトムント市の「外国協会」(Auslandsgesellschaft Deutschland e.V.)で10日間の事前講習に参加し、ドイツ人講師からビジネスドイツ語や現代ドイツ事情などの講習を受け、その後、協会から紹介された研修先で各自個別に4~6週間の企業研修を行いました1)。今回のプログラム参加者数は8名で、事前講習後の研修先は、ドルトムント市のヒルトン・ホテル(2名)、「外国協会」事務局(1名)、市立博物館(1名)、ドルトムント市環境課(1名)、養老院(1名)、IT関連企業(1名)、専門書店(1名)でした。研修の様子は地元のメディアなどでも取り上げられ、また、協会の担当者からは研修参加者に対する非常に肯定的な評価も伝わってきています。

 なお、「外国協会」との話し合いで、今回から、参加者数10名までは毎年同一料金で同質の事前講習を提供してもらえること、事前講習期間中だけでなく個別の企業研修に入ってからも協会のスタッフが学生のケアーをしてくれることが決まりました。また、これまで大学からは事前講習に係わる費用の全額と渡航費の一部を援助していただいていましたが、今回は渡航費援助に代えて企業研修に入ってからの宿泊費全額を援助していただきました。この大学からのご理解・ご支援に対しては、参加学生からも感謝の言葉が届いています。

 このインターンシップ・プログラムは、ドイツ語学科が国際交流センターと企画・立案した「春季ドイツ語・ドイツ体験コース」2)、短期・長期留学などとともに、大学入学後の早い段階から実際のドイツ語・ドイツに触れ、ドイツ語を生かした将来を考えるための一連のプログラムの中核をなすものです。インターンシップ経験者20名弱がすでに社会人になっていますが、外資系企業ばかりでなく、三井住友銀行、そごう百貨店などの有名企業、また、JICAの臨時職員として国際協力の場でも多彩な活躍をしています。こうしてこのプログラムが軌道に乗りつつあることは、主催者としてとても喜ばしいことです。ドイツでの受け入れ先「外国協会」を始め、ご理解・ご支援いただいている大学の関係者みなさまに対して、心からお礼申し上げます。

1)ドイツでの受け入れ先「外国協会」開拓の経緯、インターンシップ・プログラムの簡単な歴史については、『2006年度 ドイツ語圏におけるインターンシップ・プログラム 報告書』1ページに、前学科長でこのプログラムの立案者・推進者の一人である古田善文教授が書いていますので、ご覧ください。

2)ドイツ語学科の1年生で、1年間の授業を履修し終えた学生を対象とした短期ドイツ語研修プログラムです。ドイツのいろいろな町にある「ゲーテ・インスティトゥート」(ドイツ語ドイツ文化広報教育のための公的機関)でドイツ語の講習を受けながら、大学での1年間の成果を試し、また、早い段階からドイツの生活を直接に体験するというコンセプトで2004年に始まりました。毎年20名程度の1年生が参加しています。

さらに詳しい報告書はこちらからダウンロードできます。

2008年3月29日土曜日

Neugierig schaut Flocke sich um.

3月27日Flockeは新しい自分のお庭を探検しました。 好奇心いっぱいのFlocke
















Flockeは2008年4月9日よりTiergarten Nürnberg 来園の皆様の前に登場します。
Nürnberg の街にあふれるこのポスター,

”クヌートってやつも、いたね。”
このポスターにはFlockeの名前がありません。
Flockeはすでに世界的スター。宣伝の必要がないからです。

Flockeに会いたい皆さんのためのお得で便利なチケットがいろいろあります。たとえば”Nürnberg Card“ 動物園は勿論Nürnberg のすべての美術館に入場できます。 またKombitiketはNiederrheinのバス・鉄道と動物園の入場料を組み合わせて提供しています。

3月20日Flocke初めての雪
(Foto: Ralf Schedlbauer)

2008年3月20日木曜日

ヴェルナーゼミ(外国語の学習について)

Guten Tag!! ヴェルナーゼミへようこそ (伊豆での夏合宿 2007年)

みなさんは外国語を学んでいて、こうした疑問をもったことがありますか?
例えば、どうしたらもっと効果的に外国語を習得できるのだろうか、モティヴェーションや学習環境は習得の効果と関係があるのだろうか、教科書やメディアにはどんな役割があり、なぜ文法を学ぶ必要があるのだろうか、また効果的に教えるためには特別な条件があるのだろうか・・・

こうした疑問を理論的に、かつ実践をふまえながら研究しているのが私たちヴェルナーゼミです。私たちのゼミでは、主に外国語の習得とその教授法について研究しています。外国語の習得には様々な要因が関わっており、研究を重ねるほどにその面白さに引き込まれ、また自分の学習にも役立てることができます。もちろん自らの学習、教授経験も大切な資料なので、授業中にも様々な体験談が飛び出します。
前期は入門としてグループでの話し合いなどを交えながら論文にふれ、主要な教授法について学んだり授業の分析を行ったりします。また時には学生がドイツ語の模擬授業を行い、実践について意見を出し合うこともあります。そして後期はそれぞれが興味をもったテーマについて、個人で研究し発表をします。研究テーマは早期の言語教育に関してや、効果的な語彙習得について、また授業におけるコンピューターの有効性など多岐にわたります。

授業や発表はほとんどがドイツ語で行われます!最初は難しく感じるかもしれませんが、先生はゆっくりはっきりと話してくれるので聞き取りやすく、とても勉強になります。まるでドイツにいるような気分も味わえます。また最後にはドイツ語での論文作成という大きな課題がありますが、先生が強力にサポートしてくれるので問題ありません。やり終えたときには自信とたくさんの語彙がついてきます!

私たちのゼミでは、一人ひとりが主役です。活発でいて和やかな雰囲気、何でも話し合える気軽さがヴェルナー先生とゼミのとてもいいところです。
興味のある方はぜひゼミ見学へ!ヴェルナーゼミの暖かさを肌で感じてくださいね。

Frau Prof. Dr. Werner
mit einem Licht in der Dunkelheit
鬼怒川での夏合宿2006年

WernerゼミのHPはこちら

2008年3月18日火曜日

二大スターの肖像

 このところドイツ語圏の二大スターの肖像がニュースを賑わしています。お一人目はこちら。みなさんどなたかお分かりになられますでしょうか。
 何とこの方はゼバスチアン・バッハです。ご本人の頭蓋骨をもとにスコットランドの法医人類学者が復元しました。このお顔は今月の21日、バッハのお誕生日にあわせて、アイゼナハのバッハ博物館で一般公開されます。


 
 CG画像による再現映像では、当時の慣習に従って短髪の、白髪交じりのバッハの頭部を見ることができます。我々が油彩画で見慣れた鬘がないので、余計にリアルではないでしょうか。
 
 お二人目はモーツァルト。純粋なプロフィールで描かれた油彩画で、今度はロンドン大学の教授が「モーツァルトの肖像」として今月の14日に公開しました。

 それにしても驚いたのはバッハのリアルな面貌です。奥さんのアンナ・マグダレーナ・バッハの日記に「バッハは夜子供たちが寝静まった後、一人で月明かりの中、子供たちを起こさないように静かにチェンバロを演奏していた」という個所があったと思うのですが、これを私は今まで鬘を被った油彩画のバッハの姿で勝手にイメージしていました。どうも今回の復元によってイメージの修正を迫られそうです。

A. A

2008年3月17日月曜日

ヒトラーの贋札

3月13日のブログ Österreichischer Film で紹介された

映画の公式サイト「ヒットラーの贋札」をごらんください。


2008年3月13日木曜日

Österreichischer Film

„Die Fälscher“, der neue Film des österreichischen Regisseurs Stefan Ruzowitzky, hat den Oscar (academy award) für den besten nicht-englischsprachigen Film 2008 gewonnen. Damit ist nach „Das Leben der Anderen“ (2007) zum zweiten Mal in Folge ein deutschsprachiger Film ausgezeichnet worden. Eine erfreuliche Nachricht für Filmfans und Studenten der deutschen Sprache!


Allerdings – na ja, nach dem Stasidrama ein KZ-Drama. Schon wieder düstere Vergangenheit und Schuld.
Doch: der Film IST sehenswert (ob er den Oscar verdient hat, weiß ich nicht), wegen einiger Eigenschaften, die ihn von vielen Holocaust-Filmen, und es gibt endlos viele, unterscheiden.
Da ist zunächst die Hauptfigur, gewöhnlich die Identifikationsfigur, mit der der Zuschauer mitfühlt und mitleidet oder aus deren Perspektive erzählt wird. „Die Fälscher“ erschwert diese Identifikation, denn die zentrale Figur ist ein berufsmäßiger Betrüger, Spieler und Meisterfälscher, ein Gauner und Opportunist, der durchaus unsympathische Seiten hat. Eine clevere Strategie, um billige Sentimentalisierung zu vermeiden.


Dieser zwiespältige Kriminelle namens Sorowitsch lebt ein sehr luxuriöses Leben, das er mit selbstproduziertem Falschgeld und dem Verkauf gefälschter Pässe und Visa finanziert, bis er wegen nicht ganz perfekter Geldscheine in Berlin erwischt wird. Er kommt als sogenannter Berufskrimineller ins KZ Mauthausen. Dort geht er an der harten Arbeit im Steinbruch fast zugrunde, bis er auf die Idee kommt, die SS Leute zu malen und dafür Privilegien erhält. Später wird er ins KZ Sachsenhausen verlegt, gewöhnlich ein sicheres Todesurteil, für Sorowitsch aber die Chance einige Zeit zu überleben. Er wird vom Leiter der Geldfälschungsabteilung, dem SS-Mann Herzog erkannt, und zu einer Gruppe hauptsächlich jüdischer Drucker, Zeichner, Maler und Bankangestellter verlegt. Deren Aufgabe ist es, für die Nazis Unmengen von Pfund- und Dollarnoten herzustellen, mit denen sie die Währung der Gegner destabilisieren, deren Wirtschaft in die Inflation treiben und die eigenen Kriegskosten bezahlen wollen.
Zwei strikt vom restlichen Lager getrennte Baracken dienen als Fälscherwerkstatt. Die mehr als hundert Fälscher leben innerhalb des KZs in einer Art Luxus, sie bekommen regelmäßig zu essen, haben sanitäre Anlagen, Seife, ordentliche Betten mit Bettwäsche und Operettenmusik (ob das ein Privileg ist?) bei der Arbeit. Aus den Baracken der außerhalb liegenden Lagerteile hört man dagegen ständig Hundegebell, Schüsse, Exekutionen.
Die aus verschiedenen Lagern zusammengeführten Geldfälscher-Häftlinge scheinen also Glück im Unglück zu haben, zumindest solange ihr Auftrag nicht erledigt ist. Denn dass sie ermordet werden, sobald die Nazis genug Geld haben, ist allen klar.
Das Problem ist, dass die Häftlinge mit dem Falschgeld den Nazis helfen, den Krieg und das Leiden anderer Menschen zu verlängern. Der slowakische Jude, Buchdrucker und kommunistische Ideologe Adolf Burger (auf dessen Lebenserinnerungen „Des Teufels Werkstatt“ dieser Film basiert) entschließt sich daher zur Sabotage. Das geht gegen die Absicht von Sorowitsch, der um jeden Preis überleben möchte: „Lieber morgen als heute erschossen werden.“ Er ist der Ansicht, dass Sabotage unter diesen Bedingungen Selbstmord sei und eine Gefahr für die ganze Gruppe.
Burger gelingt es immer wieder, die perfekte Arbeit von Sorowitsch durch seine Manipulationen an der Maschine zu zerstören. Der SS-Mann Herzog, der weiß, dass der Krieg nicht mehr lange dauern kann und der die Dollarnoten weniger für die Nazis als für seinen eigenen Bedarf auf der Flucht in die Schweiz möchte, beginnt die Geduld zu verlieren. Er droht mit Erschießungen. Da gelingt Sorowitsch heimlich die perfekte Dollarnote. Er rettet damit die Gruppe, die Fälscher überleben den Krieg.
Politische Überzeugung steht gegen Überlebenswillen. Darf man seine Seele verkaufen, um sein Leben zu retten? Der Regisseur lässt klugerweise die Frage offen. Er vermeidet auch die in Holocaustfilmen häufige Illusion, dass der einzelne in der Lage ist, sein Glück selbst zu beeinflussen, der Überlebende also etwas „richtig“ gemacht hat.
Ungewöhnlich für einen KZ-Film ist die Erzählperspektive aus der Sicht der priviligierten Häftlinge. Bei der Befreiung des KZs halten die übrigen KZ-Häftlinge die gut genährten und gekleideten Fälscher sogar für SS-Leute und bedrohen sie. Nur die KZ-Nummer am Handgelenk rettet ihnen das Leben.
„Die Fälscher“ zeigt die Nazis nicht nur als Mörder und Totschläger, was hinreichend bekannt ist, sondern als kriminelle Gauner, die gefälscht und betrogen und andere dazu benutzt haben. Insgesamt 8,6 Millionen Pfundnoten im Wert von 134,6 Millionen Pfund Sterling wurden im KZ Sachsenhausen gefälscht, das entspricht ca. 13 Prozent aller im Umlauf befindlichen Pfundnoten zu dieser Zeit. Nach dem Krieg musste die Bank of England alle 50 Pfund-Noten einziehen und durch neue Scheine ersetzen.
Uff, der Text ist ziemlich lang geworden. Zum Problem Holocaust im realistischen Spielfilm schreibe ich besser ein anderes Mal.
Wer mehr zur Geldpolitik der Nazis wissen möchte, dem empfehle ich „Hitlers Volksstaat“ von Götz Aly. (ISA)

2008年3月11日火曜日

野生のFlocke

日々成長するFlocke
野性が目覚めてきました

飛び跳ねる Flocke
壁に映った自分の姿に襲いかかる!
wumm“ 
(Bassの声で読んでください)


二本足で立ちあがるFlocke
獲物にとびかかる練習でしょうか




3月11日は3ヶ月目のお誕生日。
プレゼントされた熱湯消毒済の骨にかぶりつきます。
これは歯のケアにも重要なことです。

Flockeを感染から守るためにこれまで飼育員は手袋やマスクをしていました。
3月5日から これらを外して世話をしています。
お外を自由に歩く日を目指し、菌類にも勇敢に立ち向かいます。

Olé!

赤い布と戦うFlocke
情熱が燃えているのでしょうか
(Foto: Ralf Schedlbauer)

Flockeは4月上旬ごろからTiergarten Nürnberg 来園の皆さんの前に登場予定です。

2008年3月10日月曜日

アルブレヒト・デューラーの芸術



本情報
著者:ハインリッヒ・ヴェルフリン
訳:永井繁樹・青山愛香
出版社:中央公論美術出版
発行年:2008年2月
サイズ:B5判上製函入
ページ数:384ページ挿図158点
ISBN:4-8055-0566-3
定価:34,650円(税込み)


内容紹介
本書は、ドイツ・ルネサンス期のみならず全ドイツの美術史を通じて最大・最高の画家といわれるアルブレヒト・デューラー(1471-1528)について、20世紀初頭に一世を風靡したスイスの美術史家であるヴェルフリン(1864-1945)が、生涯において個人の画家のみを対象に論述した唯一の専攻研究(1926年刊)である。

ヴェルフリンは、美術における「視形式」の内的発展の法則により、比較様式史を確立した碩学である。ただし本書では、抽象的言及を避け、原書から訳者により増補されたデューラーの多くの絵画作品に具体的に即して、どのページを開いてもデューラーの表現と、ヴェルフリンの彼に対する沸点に達する直観的感性の共感が、学者としての厳密と相克するようなリアリティのある緊張感をみなぎらせて、眼もさめるように詳述されている。それは偉大な二人の芸術家・美術史家の500年スパンの対話が、明晰な古典的律格をもって現代の読者の胸中へ、時代を超えて届いた傑作である。

訳者紹介
青山 愛香(アオヤマ アイカ)
1991年、東京藝術大学美術学部芸術学科卒業。2001年、同大学大学院美術研究科博士課程修了。博士号(美術)取得。2005年より獨協大学外国語部ドイツ語学科専任講師

興味のある方は全国書店で、またamazonなどオンラインショップでもあつかっています。

2008年3月3日月曜日

獨協大生がリューネブルク大学の日本週間に参加!!!

 獨協大生がリューネブルク大学日本週間に参加! 獨協大学をPRしました!
リューネブルク大学に留学中の増田洋子さん(4年生)が3月号の「独協ニュース」(Vol. 359)にその活躍の模様をレポートしてくれました。
 獨協大学からの留学生が多かったので、大学の宣伝ポスターを作成したり、写真展の展示をしたりしたそうです。詳しくはダウンロードページに入っているPDFをご覧下さい!

Flocke übt den Eisschollensprung

飛びかかって噛み付く、これはシロクマの本能的な行動です。
北極の氷の上のアザラシなどに向かっていくのです。


2月29日現在Flockeは 9,85kg。
そろそろ哺乳瓶は卒業、離乳食を食べています。